FREENOUGH資産シミュレーター

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使い方ガイド

FREENOUGH 資産シミュレーターの基本的な入力方法と、結果の読み方を説明します。

基本の流れ

  1. 左側の入力パラメータ(ライフプラン・家計・資産・「運用方針・リスク」と、必要に応じて「法人資産」)を入力します。数値を変えると、右側のKPIカードとグラフに自動で反映されます。
  2. まずは「固定モード」で、単一の利回り前提での結果を確認します。
  3. より現実的なばらつきを見たい場合は「MCモード」に切り替え、「1,000試行を実行」ボタンを押します。1,000通りの市場変動シナリオを計算し、グラフが資産推移の幅(p10〜p90)や破綻確率の表示に切り替わります。

    入力を変えると、それまでのモンテカルロの結果は消えます。入力を変えたあとは、もう一度「1,000試行を実行」を押してください。

  4. 気になる年齢の詳細を見たい場合は年次資産テーブルを、複数の入力パターンを比較したい場合は感度分析やプロファイル管理を使います(詳細は後述)。

入力パラメータの構成

入力パラメータは、以下の5つのカテゴリに分かれています。①〜③のカテゴリ内には「配偶者を入力する」の開閉欄があり、世帯で計算したい場合は該当カテゴリを開いて配偶者の情報を入力してください。⑤は、一人法人の資産を試算に含めたい場合にだけ使います。

① ライフプラン

現在年齢・退職年齢・年金受給開始年齢・余命(終端年齢)を設定します。

退職年齢
この年齢の年から、年間手取り収入(と収入変更)を0円として計算します(N歳退職は、N−1歳いっぱい働く計算です)。取り崩しの扱いと、資産寿命などの指標は、この年齢が基準です。積立は退職年齢では止まらず、各口座の積立終了年齢の年まで続きます(③ の「保有資産」)。運用方針(ポートフォリオ)が「積立期」から「取崩期」に切り替わる年齢は「PF切替年齢」(④)で、未設定のときは退職年齢と同じです。この年齢より前でも、収支が赤字の年は、不足分を取り崩し戦略に従って取り崩します(積立は、残った現金の範囲で続けます)。早期退職を検討している場合は、退職年齢を低めに設定して試してみてください。
余命(終端年齢)
資産が何歳まで持つかを確認するための、シミュレーションの終了年齢です。

② 家計

収入・支出・ライフイベントをまとめて設定します。

収入

年間手取り収入
社会保険料・所得税・住民税を引いた後の実際の手取り金額を入力してください。収入は現在価格で固定され、退職年齢で0になります(昇給・降給はライフイベントの「収入変更」で登録できます)。一人法人の役員報酬を受け取っている場合は、その手取りもここに含めます。
年金受給額
公的年金の年間受給見込み額です。受給開始年齢はライフプランで設定します。
一人法人の役員報酬

一人法人から受け取る役員報酬は、手取りで個人側に入力します。退職年齢までは「年間手取り収入」に含め、退職後も受け取る場合は、ライフイベントの期間を指定する収入(その他収入など)で登録します。法人の資産とは連動しないため、法人の資産が0になっても、入力どおりに続きます(⑤を参照)。

支出

年間生活費
食費・光熱費・通信費・医療費など、毎年継続してかかる恒久的な生活費を入力します。住宅ローンや教育費のような期間が限定される支出は、ここには含めず「ライフイベント」で登録してください。生活費はインフレ率にしたがって毎年上昇していきます。
インフレ率
年間の物価上昇率です。デフォルトは2.0%(日銀の物価目標水準)です。生活費はこの率で複利上昇し、収入は固定のまま推移します。
年間支出合計
年間生活費と、現在進行中の継続支出(住宅ローンなど)を合算した、今年時点での年間支出額です。シミュレーションでは、ここから毎年インフレ率に応じて増加します。

年間余剰CF

収入から支出・ライフイベント支出を差し引いた、今年時点の収支の余裕を自動計算で表示します(収入−生活費−イベント支出。積立額は差し引く前の値です)。マイナスの年は、不足分を取り崩し戦略に従って取り崩します。各年の収支は、年次資産テーブルの「CF」で確認できます。

ライフイベント

住宅ローン・教育費・退職金・収入変更など、特定の年齢に発生するイベントを登録します。登録したイベントはシミュレーションに自動的に反映され、タイムライン上に表示されます。

住宅ローン
借入額・金利・返済年数から月次返済額を自動計算します。返済期間中の年間支出として加算されます。
教育費
子の大学進学などの年単位の支出です。期間と年間金額を指定します。
収入変更
昇給・転職などで年間手取り収入が変わる場合に登録します。退職年齢以降は反映されません。退職後の収入(役員報酬の手取り・再雇用・副業など)は、期間を指定する収入イベント(その他収入・副業・再雇用など)で登録してください。

③ 資産

NISA・iDeCo・特定口座・現金の残高・積立設定と、退職金・iDeCoの受け取り設定をまとめます。

保有資産

各口座の現在残高と、年間積立額・積立終了年齢を設定してください。

退職年齢の年から、給与収入は0円として計算します(保守的な想定。年金などの収入は別に反映します)。積立は、積立終了年齢の年まで続けます(例:60歳なら、60歳の年まで積み立て、61歳から積み立てません)。赤字の年は、先に資産の取り崩しで補填したうえで、年間の収支の黒字と手元の現金の範囲で積み立てます。原資が足りない年は、積立額を各口座とも同じ割合で減らします。積立額があるときは、積立終了年齢の入力が必要です(未入力のときは積み立てません)。実際の退職時期・収入・積立額によって、シミュレーション結果と実際の資産推移は異なる場合があります。

NISA(つみたて・成長投資枠)
運用益・分配金が非課税です。年間積立上限は360万円(2024年制度)。売却時も課税されないため、取り崩し期の税負担が最も少ない口座です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
掛金全額が所得控除の対象になります。60歳まで引き出せない代わりに、積立時・運用時・受取時にそれぞれ税優遇があります。積立は、積立終了年齢と、受取開始年齢の前年の、早いほうの年まで続けます。
特定口座・現金

特定口座は売却益に約20.315%の税金がかかります。現金は運用しない安全資産として扱われます。

収支が不足する年に(退職前を含む)どの口座から使うかは、選んだ取り崩し戦略(比例取崩・現金優先・課税優先)によって変わります。特定口座を売ると、退職前でも売却益に課税されます(各戦略の内容は、計算ロジックをご覧ください)。

受け取り設定

退職金
勤続年数から退職所得控除を適用した手取り額を自動計算します。
iDeCo受取方式・受取開始年齢
一時金・年金のどちらで受け取るかを選択できます。受取方法によって税計算が異なり、シミュレーターは受取額の手取りを自動計算します。

カテゴリの一番下に、現在の総資産合計が自動計算で表示されます。

配偶者の資産(NISA・iDeCo・特定口座・現金)は、本人の同じ種類の口座と合算され、本人と同じ運用方針で計算されます。配偶者の年齢や退職年齢を入力しない場合は、本人と同じ値として扱われます。配偶者の積立も、配偶者の積立終了年齢(配偶者の年齢で数えます)の年まで続き、本人・配偶者の退職年齢では止まりません。

④ 運用方針・リスク

NISA・iDeCo・特定口座それぞれの資産クラス配分(株式・債券などの比率)と、そこから自動計算される期待リターン・標準偏差を設定します。「① 現在」「② 積立期」「③ 取崩期」の3つを個別に設定でき、積立期と取崩期で運用方針を変える想定もシミュレーションに反映できます。「② 積立期」から「③ 取崩期」への切り替えは、「PF切替年齢」の年齢で行います。

モンテカルロモードで使う標準偏差は、自動計算値をそのまま使うことも、手動で上書きすることもできます。

PF切替年齢

この年齢の年から、口座の利回りとモンテカルロの標準偏差(σ)を「③ 取崩期」の値に切り替えます。「退職年齢と同じにする」がオンのとき(未設定)は退職年齢と同じで、退職年齢を変えると一緒に動きます。オフにすると、入力した年齢で固定されます。

切り替わるのは、利回りとσだけです。年間手取り収入・収入変更・取り崩しの扱いは退職年齢のまま、積立は各口座の積立終了年齢のままです。配偶者の口座も、本人のこの年齢で切り替わります。

切り替えは、退職年齢の前でも後でもかまいません。例えば、仕事を減らして収入を下げながら運用を守りに切り替える(サイドFIRE)場合は、この年齢を退職年齢より前にし、給与の減額は、ライフイベントの「収入変更」で入れます。

⑤ 法人資産(一人法人)

一人法人の資産の推移を、個人の資産推移と並べて確認したい場合に使います(一人法人については、一人法人トップをご覧ください)。

「法人資産を表示する」をオンにすると、法人の入力欄と、法人の残高の表示が出ます。法人の資産は、個人の収入・資産には加わらず、個人の判定(資産寿命・FIRE達成年齢・破綻確率・最終資産)にも使いません。

事業タイムライン

法人のお金の出入りを、開始年齢・期間・金額で登録します。「+ イベントを追加」から「事業利益」を登録します。「事業利益」には、決算書の税引後の利益(売上 − 経費 − 役員報酬 − 法人税等)を入力してください。会社が負担する社会保険料は、決算上の費用として差し引いた後の金額です。このシミュレーターは法人税・法人住民税・法人事業税などを計算しません。赤字の年はマイナスで入力します。

例:売上が0円で、役員報酬を年300万円払う年は、「事業利益」は −300万円です。個人側には、その役員報酬の手取りを入力します(退職年齢までは年間手取り収入、退職後は期間を指定する収入イベント)。

「事業利益」で加わった金額は法人の現金分に入ります。現金分は運用されません。「積立額」を入力すると、その額を毎年、現金分から投資分へ移し、投資分として運用します。マイナスの年は、現金分から差し引き、足りない分は投資分から差し引きます(法人の資産は0円より下がりません)。金額はインフレ調整されず、入力した金額のまま毎年加わります。

運用方針・リスク

資産クラスの配分を入力します。「① 現在」「② 積立期」「③ 取崩期」で、時期ごとの配分を設定できます。法人の投資分・現金分の残高は、その上の「資産」で入力します(「① 現在」の行の金額を編集すると、投資分は行の合計で上書きされます)。

「利回り設定」「MC設定」では、配分から計算した値を使うか、手入力するかを選べます。資産クラスの前提値は、個人の運用方針と同じです。

法人の PF 切替年齢
「② 積立期」と「③ 取崩期」の運用方針を切り替える年齢です。この年齢の年から、法人の投資分の利回りと標準偏差を「③ 取崩期」の値にします。積立は止まりません(積立を終える年齢は「積立終了」で決まります)。「事業利益」の時期は、この年齢ではなく、事業タイムラインで設定した年齢のままです。
積立額・積立終了

「積立額」は、毎年、法人の現金分から投資分へ移す金額(万円/年)です。法人には口座の区別がないため、1つだけ入力します。移すだけなので、その年の法人の資産の合計は変わりません。移した分は、翌年から投資分として運用されます。

積立の上限は、その年の事業利益を足した後(赤字の年は、赤字を引いた後)の現金分です。現金分が積立額に足りない年は、出せる額まで減らします(現金分が0の年は積み立てません)。赤字が現金分を超える年は、現金分が0になるため積み立てません(投資分を取り崩して積み立てることはありません)。翌年以降に事業利益で現金分が増えれば、その範囲でまた積み立てます。

「積立終了」の年齢の年まで積み立てます(例:60歳なら、60歳の年まで積み立て、61歳から積み立てません)。「法人の PF 切替年齢」には関係しません。「積立額」があるときは、「積立終了」の入力が必要です(未入力のときは積み立てません)。

個人の試算との関係

法人の資産は、個人の収入・資産に自動では加わりません。資産寿命・FIRE達成年齢・破綻確率・最終資産は、個人の資産で判定します。

法人の資産が0になる年齢があるときは、画面に警告が出ます(固定計算の結果)。個人側に入れた役員報酬は法人の残高とつながっていないため、その年齢以降の役員報酬が実際には払えない可能性を知らせるものです。

法人の投資分の運用益は、事業利益とは別に計算し、税金をかけていません。投資分を売るのは赤字を補う年だけで、その売却益への税も計算しません(詳しくは計算ロジックをご覧ください)。

  • 法人の残高は、「最終資産」カードの「法人合算」、固定モードの総資産グラフの「合算(法人含む)」、年次資産テーブルの「法人資産」「合算」の列で確認できます。
  • 計算の詳細は、計算ロジックをご覧ください。

結果の読み方

資産寿命

退職時の資産が何歳まで持つかを示します。余命(終端年齢)まで資産が残る場合は「枯渇なし」(緑)と表示されます。枯渇する場合、余命の5年以内であれば「注意」(黄)、それより早い時期であれば「危険」(赤)として色分けされます。

FIRE達成年齢・退職後最低充足率

FIRE達成年齢は、総資産が「年間生活費×25倍」以上になり、その後ずっと下回らなくなる最初の年齢です。年間生活費はインフレ調整後の恒久的な生活費で、住宅ローン・教育費などのイベント支出は含めません。

この水準を維持できれば、理論上は資産運用のみで生活できるという考え方(4%ルール)にもとづいています。

判定には個人の資産を使い、法人の資産は含めません。

カードのサブテキストには、達成済みの場合はFIRE達成後最低充足率、未達成の場合は退職後最低充足率が表示されます。これは、退職後(達成済みの場合はFIRE達成後)の期間を通じて、資産が「年間生活費×25倍」に対して最も少なかった時点の充足率です。

一時的に100%を下回る時期があると、達成年齢が確定していても、その時期だけ資産に余裕がなくなることを示しています。

この充足率は100%以上で「安全」(緑)、80〜100%未満で「注意」(黄)、80%未満で「危険」(赤)として色分けされます。黄色は、まだ達成には届いていないものの、赤(大幅な不足)ほど深刻ではない状態を示します。

未達成の場合、カード下部に「支出○%減または退職+○年で達成」のように、達成に必要な支出削減率または退職延長年数の目安が自動的に表示されます。退職延長側の年数は、延長期間中も現在と同じペースで貯蓄を続けた場合の試算です。

支出削減(上限50%)・退職延長(上限は余命の1年前)のいずれを試しても届かない場合は、「大幅な見直しが必要」と表示されます。

退職した瞬間だけを切り取った「退職時充足率」は、詳細指標(アコーディオン内)で別途確認できます。こちらは退職後の期間全体ではなく、退職時点1年分のみの充足率です。

資産取り崩し開始

退職年齢以降で、資産の取り崩しが始まる最初のタイミングです(退職前の赤字の年は含みません)。年金受給開始などにより収支は変化するため、この年齢以降ずっと取り崩しが続くとは限りません。詳細は年次資産テーブルをご確認ください。

退職以降ずっと収支が均衡し取り崩しが発生しない場合は「転換なし」と表示されます。

退職時充足率

退職した瞬間の資産が、「その年の年間支出(ライフイベント支出を含む)×25倍」の何%に達しているかを示します。FIRE達成年齢カードの「退職後最低充足率」とは異なり、退職時点1年分だけを切り取った値です。詳細指標(アコーディオン)で確認できます。

初年度取崩率

退職直後の年間引き出し額が、退職時点の総資産に対して何%にあたるかを示します。一般に、この比率が低いほど資産が長持ちしやすいとされ、3%未満を目安とする考え方があります。

年金開始時資産

公的年金の受給が始まる年齢時点での資産残高です。詳細指標(アコーディオン)で確認できます。

年金開始までの年数

退職年齢から年金受給開始年齢までの年数です。この期間は年金収入がなく資産を取り崩して生活するため、長いほど市場変動の影響を受けやすい期間になります。詳細指標(アコーディオン)で確認できます。

既に退職済みの場合は、現在年齢から年金受給開始年齢までの残り年数に切り替わります。年金を既に受給中の場合は、年数の代わりに「受給中」と表示されます。

破綻確率(モンテカルロ)

1,000通りの市場シナリオのうち、余命(終端年齢)までに資産が枯渇した割合です。「法人資産を表示する」がオンのときも、判定するのは個人の資産です。法人の資産は、モンテカルロの計算に含めません。

10%未満は概ね安全圏(緑)、10〜20%は要注意(黄)、20%以上は要改善(赤)として色分けしています。これらは一般的な考え方を参考に本ツールが設けた目安です。どの水準を許容できるかは、運用期間や資産配分などによって変わります。詳細は計算ロジックをご覧ください。

最終資産・資産ピーク

最終資産は、余命(終端年齢)時点で残っている資産額です。資産ピークは、シミュレーション期間中で資産が最も多くなった時点の金額と年齢です。最終資産・資産ピークは、個人の資産で計算します。

「法人資産を表示する」がオンのときは、「最終資産」カードに「法人合算」も表示します。この金額は、モンテカルロモードでも固定モードの計算による値です。「合算」は、個人の最終資産と法人の最終残高を足した金額です。法人に残る額は、役員報酬(個人側に手取りで入力)や事業利益を調整するときの参考にもなります。

iDeCo受取(手取り)

iDeCoを設定している場合、受取方式(一時金・年金)に応じた手取り額と、退職所得税等の内訳を確認できます。iDeCoを設定していない場合は、その旨が表示されます。

改善案インパクト比較

支出削減・退職年齢の延長・余剰CFの投資など、いくつかの改善案を実行した場合に、最終資産や破綻確率がどう変化するかを比較できます。どの施策がFIRE達成に効果的かを確認するのに役立ちます。

「破綻率変化」の列は、MCモードで「1,000試行を実行」を押したあとに表示されます。

その他の機能

年次資産テーブル

年ごとの資産残高・収支の詳細を一覧で確認できます。KPIカードは代表的な1つの数値を示すものなので、「なぜこの年齢でこの数値になっているのか」を詳しく確認したい場合は、年次資産テーブルをご覧ください。CSVとしてダウンロードすることもできます。比例取崩のときに表示される「補填現金(比例)」「補填NISA(比例)」の列は、退職前の赤字の年にも記録されます。

感度分析

利回り・インフレ率・退職年齢などを個別に変化させたときに、FIRE達成年齢がどう変わるかを確認できます。どの変数がFIRE達成に最も影響するかを把握するのに役立ちます。

プロファイル管理

入力した内容をプロファイルとして保存し、複数のパターン(例:早期退職案・現状維持案)を切り替えたり比較したりできます。