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インフレ率1%の違いで、FIRE後の資産寿命はどう変わる?シミュレーションで検証
シミュレーター活用

インフレ率1%の違いで、FIRE後の資産寿命はどう変わる?シミュレーションで検証

インフレ率が1%違うだけで、FIRE後の資産寿命はどれだけ変わるのでしょうか。FREENOUGH 資産シミュレーターでインフレ率0〜3.5%を試算し、資産が尽きる年齢への影響を実際のデータで検証します。


「少しくらいの物価上昇なら、大丈夫だろう」——そう考えている方は少なくないかもしれません。しかし、資産シミュレーターで試算すると、インフレ率がわずか1%変わるだけで、資産が尽きる年齢が数年単位で早まる結果になることがあります。この記事では、実際のシミュレーション結果をもとに、インフレ率がFIRE後の資産寿命にどれだけ影響するかを検証します。

この記事の結論

  • インフレ率が1%上がるだけで、資産が尽きる年齢が数年単位で早まる結果になることがあります
  • 資産シミュレーターで試算すると、インフレ率1%では90歳時点で資産が残る一方、2%では83歳で資産が尽きるという結果になりました
  • 感度分析機能でインフレ率を連続的に変化させると、2%前後を境に資産寿命が大きく短くなる傾向が確認できます
  • この差を生む主な要因は、生活費が複利で膨らんでいく仕組みです
  • 自分の支出・年齢でどうなるかは、資産シミュレーターで確認できます

インフレとFIRE計画の関係とは

生活費は「名目上」増え続ける

物価が上がるということは、同じ生活水準を維持するために必要な金額が、毎年少しずつ増えていくということです。FIRE計画では、退職後の生活費を今の感覚のまま固定して考えてしまいがちですが、実際には何十年という期間の中で、生活費の名目額そのものが変化し続けます。

一般的に言われている対策

取り崩し戦略の代表格である4%ルールには、もともとインフレ調整の考え方が組み込まれています。また、現金だけでなく株式などの成長資産を保有し続けることで、インフレによる実質的な目減りに対抗する、という考え方も広く知られています。

一般論だけでは見えにくいこと

ただし、「インフレ率を年◯%と仮定する」という一点だけの試算では、それがどれくらいのインパクトを持つのか直感的に分かりにくいという面があります。インフレは複利で効いてくるため、率としては小さな差でも、20年・30年という期間で見ると無視できない差になることがあります。

資産シミュレーターで検証する

田中さんの標準ケース(42歳・会社員・退職55歳、教育費を含めた支出条件)を使い、インフレ率以外の条件はすべて同じに揃えて比較しました。

まず2点で比較する

インフレ率1%と2%、それぞれの条件でシミュレーションした結果です。

年齢 インフレ率1% インフレ率2%
55歳 7,367万円 6,872万円
65歳 6,242万円 4,814万円
70歳 6,154万円 3,894万円
80歳 5,933万円 987万円
83歳 (継続中) 資産が尽きる
90歳 5,277万円(残存) (すでに枯渇)

インフレ率1%と2%の資産推移比較

同じ「支出300万円」という前提でも、インフレ率が1%か2%かで、90歳時点で資産が残るか、83歳で資産が尽きるかという、まったく異なる結果になりました。

感度分析で連続的に見る

2点だけの比較では、その間がどう変化しているかまでは分かりません。そこで、資産シミュレーターの感度分析機能を使い、インフレ率を0.5%刻みで0%から3.5%まで連続的に確認しました。

インフレ率と資産が尽きる年齢の関係

図を見ると、インフレ率2%前後を境に、資産が尽きる年齢が大きく短くなっていくことが分かります。具体的には2%で83歳、2.5%で76歳、3%で72歳、3.5%で69歳という結果でした(2%より低い範囲では、90歳より前に資産が尽きることはありませんでした)。

なぜこれほど差が出るのか

42歳時点で480万円だった生活費(教育費込み)は、インフレ率1%なら13年後の55歳時点で546万円になります。同じ条件でインフレ率2%なら621万円です。この時点ですでに年間75万円の差が生まれており、その差が取り崩し期間の間、積み重なり続けます。率としては1%の違いでも、複利で効いてくるため、数十年単位では大きな開きになります。

資産シミュレーターで分かったこと

田中さんの標準ケースで試算すると、インフレ率が1%から2%に変わるだけで、資産の枯渇年齢は「枯渇なし(90歳時点で5,277万円残存)」から「83歳で枯渇」へと大きく変わりました。感度分析でさらに細かく確認すると、インフレ率2%前後を境に、資産が尽きる年齢が大きく短くなる傾向が確認できました。インフレ率という一つの変数だけでも、FIRE後の資産計画は大きく左右されることが分かります。

自分の場合はどうなるか確認する

インフレ率はシミュレーターの入力項目の一つとして、自由に変更できます。感度分析パネルを開けば、現在の設定からインフレ率を上下に動かしたときの影響を、グラフで確認できます。年間生活費や退職年齢など、他の条件を入力したうえで、ぜひ一度試算してみてください。データは保存されず、3分程度で結果を確認できます。

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よくある質問

Q. 資産シミュレーターのデフォルトのインフレ率は何%ですか? 初期値は2.0%に設定されています。過去の日本の物価動向を踏まえた一つの目安ですが、条件に応じて自由に変更できます。

Q. 実際の日本のインフレ率はどれくらいですか? 日本のインフレ率は毎年変動するため、「将来は何%になるか」を正確に予測することはできません。そのため、資産運用やFIREの計画では、1%・2%・3%など複数のインフレ率を想定し、それぞれのケースで資産寿命がどのように変わるかを確認することが大切です。

Q. インフレ率をマイナス(デフレ)に設定することはできますか? 資産シミュレーターでは、インフレ率は0%が下限として扱われる仕様です。感度分析でインフレ率を下げる方向に動かしても、結果が0%未満になることはありません。

Q. 感度分析機能はどこで使えますか? シミュレーター画面の「感度分析」パネルから利用できます。利回りや退職年齢など、インフレ率以外の項目も同様に動かして影響を確認できます。

Q. 資産が尽きる年齢とFIRE達成年齢は同じ意味ですか? 異なる概念です。資産が尽きる年齢は「資産がゼロになる年齢」、FIRE達成年齢は「恒久的な生活費の25倍を、それ以降ずっと下回らずに維持できるようになった年齢」を指します。取り崩しながら資産寿命を延ばすことと、恒久的にFIREラインを上回り続けることは、別の基準で判定されます。

まとめ

  • インフレ率は1%の差でも、FIRE後の資産寿命に大きな影響を与えることがあります
  • 資産シミュレーターで試算すると、インフレ率2%前後を境に、資産が尽きる年齢が大きく短くなる傾向が確認できました
  • 自分の条件でどうなるかは、資産シミュレーターの感度分析機能で確認できます

田中さんのFIRE挑戦記(note)では、この試算がどのような経緯で行われたかを物語形式で読むことができます。

この記事を読んで気になった方へ

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